2020-01-01から1年間の記事一覧

契沖は定家の後継を自任していたか

現代の国語学者も、その研究内容だけでなく、だれの跡目を継いでいるという自覚があるか?ということを表明できる媒体はあるか。周りもどう評価していたか、端的に示す票田のようなものは、やはり匿名でもよいので残しておきたい。「詠み人しらず」のように…

謝辞から読み解く人物関係と学史

謝辞、とくに学術書の謝辞は面白い。もちろん、科研費でどうしたこうしたというものではなく(それはそれで面白いのだが別の話)、「○○先生のご学恩が云々」「●●さんにはお世話になった」のようなあれである。その書籍執筆当時、どのような関係者が在籍して…

国語学史と社会学および民俗学

人間関係と性の自任は(明かされていないとしても)不可分であるが、国語学の発展にもそれは無関係ではない。学界では、一人の女性を巡って二人の男性が決闘まがいのことまでしたという噂も存在している。男女の中であれば後世にも(噂の形で)形継がれやす…

学問の歴史を記述するということ

国語学の歴史である国語学史は、従来、語学研究を綺麗なストーリーで繋いでいく記述が重視されてきた。しかし、近年は、語学以外の研究成果にも目を向けつつあるようである。学史に限らず現状の語学研究においても、従来は文学との乖離が自覚的に進められて…